CVケーブル線路における工事技術の現状と今後の展望 概要 CVケーブルはOFケーブルに比べて施工および保守管理が容易であることから、地中送電線においては1960年代後半に66kVへ適用されて以降、高電圧化および大容量化が急速に進み、近年では500kV長距離線路の運転も開始されるなど、系統構成上、重要な位置を占めるに至っている。 CVケーブルの布設や接続技術については、平成3年(1991年)発刊の電気協同研究会第47巻第3号「CVケーブル線路の布設設計と施工」で報告されているが、これ以降、費用低減、工期短縮、施工簡素化などを目的として様々な取り組みがなされ、特に布設については長尺布設が、また接続についてはゴムブロック式中間接続部が適用されるなどの新しい技術動向がみられる。 このため、本研究では、上記のCVケーブル線路の工事技術に関する新たな知見や最新技術を中心に設計および施工の両面から調査を実施した。 具体的には、CVケーブルの設備量の推移や技術変遷などを整理して、CVケーブル設備の実態把握を行った。 また、布設設計に必要な各種設計定数や許容値についての推奨値を示すとともに各布設方式における布設設計の考え方を整理した。 次に、各布設方式における布設工法を調査し特に長尺布設に関する布設工法を整理するとともに、接続に関しては各種接続部の接続手順およびこれらに使用される主な接続工具などを紹介した。また、布設および接続工法における施工管理についてもまとめた。 最後に、現状での国内外における布設技術および接続技術に関する技術動向を整理した上で、今後の技術展望について取りまとめた。