わが国においては,1965年に佐久間周波数変換設備,1979年に北海道・本州直流連系設備が設置されて以降,3箇所の周波数変換設備と3箇所の直流連系設備が設置されています。
直流技術は,周波数の異なる系統間を連系できることや,長距離送電において有利となる反面,交流設備には見られない特有の異常現象や,建設・運用する上での注意点,課題等もあります。また,直流技術は,電力系統のみならず,需要設備等においても活用されており,現状や課題,最新動向について議論することは有用であると考えられます。
こうした時代の要請にこたえ(一社)電気協同研究会では平成24年11月29日に多くの参加者を得て「直流技術の動向と将来展望」と題する研究討論会を開催しました。討論会においては、直流技術の歴史、国際動向、直流送電技術の解説、鉄道その他での活用の現状と課題、今後の日本の取り組み等幅広い視点で講演及び質疑が行われました。
このたび、(一社)電気協同研究会では当日の研究討論会の内容を漏らさず掲載した標記『「電気協同研究」第68巻第3号』を下記により発刊することとなりましたので、ご案内します。