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第70巻 第3号
既設送電用鉄塔の設計基準類の変遷と信頼性評価
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 送電用鉄塔は,100年以上前から建設されており,現在,日本国内に約25万基が存在している。送電用鉄塔が建設され始めて以降,送電用鉄塔の設計に関する基準類(電気設備に関する技術基準など)は,台風などの自然災害を契機に改正・改定が繰り返されているが,改正・改定されたそれぞれの基準類の特徴や,これに基づき設計された送電用鉄塔の信頼性について,詳細にまとめられた資料はない。
 また,近年の大型台風による災害の経験を踏まえ,風観測,風応答観測,風洞実験,風応答解析などの研究が行われ,局地的影響,地表面粗度の影響および風の動的特性を考慮した荷重算定法(以下,風荷重指針と略す)が開発されており,風荷重に対する現時点の最新知見を用いて,各基準類により設計された送電用鉄塔の信頼性を評価することも必要と考えられる。
 そこで,本報告書では、送電用鉄塔の設計に関する基準類の変遷調査と,設計年代別の送電用鉄塔の信頼性を現行の設計基準と最新知見に基づいて評価を行い,その信頼性評価結果に基づき優先順位付けをした設備改修が行えるよう,技術資料としての活用も念頭に取りまとめを実施している。
主な取り纏めならびに評価事項等は、以下の通り。
(1)送電用鉄塔設備の現状【第2章】
 第2章では,送電用鉄塔の設備の現状を把握する目的から,年代別の建設基数の変遷や送電用鉄塔の設備保全に関する基本的な考え方について整理した。
また,至近年の新設および既設鉄塔建替の動向について調査を行い,長期的な鉄塔建替計画を策定する際の考え方や,建替理由,建替に至るまでの経年数について整理した。
(2)送電用鉄塔の基準類の変遷【第3章】
第3章では,送電用鉄塔の設計に用いられる基準,すなわち荷重条件や鋼材の規格値,部材強度の決定方法などの移り変わりを把握することを目的とし,法的規制である電技およびその解釈をはじめ,電気工事規程,電気工作物規程,架空送電規程,送電用支持物設計標準について,制定および改正・改定の背景や変遷について整理するとともに,それらの位置づけを取りまとめた。
また,本研究の目的の一つである各基準類で設計された送電用鉄塔の信頼性評価を行うにあたり,評価対象とする基準類を以下のとおり位置づけ,特徴を整理した。
(3)旧基準類で設計された送電用鉄塔の信頼性評価【第4章】
 第4章では,第1~第6世代の基準類で設計された送電用鉄塔を現行電技および最新の風荷重算定法である風荷重指針に基づき評価した場合,どの程度の裕度を有しているのか評価を行った。
なお,最新の電技は,1997年に制定された第8世代にあたるが,第8世代で規定された湿型着雪に対する設計荷重については,対象設備が限定されていることや,有効な難着雪対策を行った場合の着雪低減効果により設計荷重が低減され,第7世代の設計条件とほぼ同等となることから,第7世代を現行電技と位置づけた。
 
 本書は,電力会社や送電用鉄塔を実際に維持管理している関係者の方々を初め,送電設備に関わる方々にも広く活用頂けるものと確信しており,より多くの皆様に本書を購入し活用して頂けることを希望しております。
 
テキスト価格 会員 2,430円 非会員 4,860円
発刊:平成26年

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