概 要
本報告書は、昨年11月1日に標記のテーマで行われた講演とパネルディスカッションの内容を取りまとめたものです。高度情報化社会の中で、AI(人工知能)、地図情報システム(GIS)、画像処理、モバイル、ソーシャルメディア等の技術を活用して、お客さまへの積極的なサービス向上を実現している社会インフラ事業者の先進事例が紹介されています。さらに地域社会と密着した事業を行っている電気事業者が、今後どのようにしてお客さまサービスの向上を目指していくのか、ディスカッションを行った内容が報告書となっています。
人口減少、省エネ進展による国内需要の減少、太陽光発電を始めとする分散型電源の大量導入や情報通信技術の発展など電気事業を取り巻く事業環境は大きく変化しています。また、電力システム改革により、小売および発電の全面自由化が2016年より開始され、電気事業者の送配電部門法的分離が2020年に控えています。このような状況下において、エリアの供給責任を担っている送配電事業者は、系統情報の公開や設備運用に係るお客さまへの情報提供等、従来以上にお客さま目線でのサービスを提供していく必要があります。加えて、地域社会の発展に寄与していくために、お客さまとの情報共有、地域社会と一体となった防災体制の確立、地域経済の活性化支援などを行っていくことが求められています。電気事業者が今後どのようにしてお客さまサービスの向上を目指していくのかを考える上で、一助となる報告書となっています。